二子玉川の街で、多くの人に愛され続ける場所。
開業以来、地域に根づき営業を続けている玉川髙島屋S・C(以下、玉川SC)は壁面や屋上の緑化に取り組み、グリーン・ワイズは屋上庭園や外構、館内植栽の管理、季節装飾の施工などを行なっています。
玉川SCにおける植栽管理は人や環境へのリスクを軽減させるために「IPM(総合的病害虫・雑草管理)」を採用したり、ワークショップやイベントの開催によってさまざまな人が植物に触れ合ったり学んだりする場所や機会を設けることで、SDGsの一端を担ってきました。
心が躍るような季節の装飾。その反面で起こる問題と向き合う。
玉川SCでは植物を取り入れた装飾を行い、四季を感じる演出で人々を楽しませています。そこで、どうしても発生してしまうのが装飾の役目を終えた植物たち。
リサイクル処理はしているものの、まだまだ元気で楽しめる植物を廃棄してしまうのはもったいない。この植物たちを活かす他の道はないだろうか?という悩みを抱えていました。
入れ替え作業をしていると「入れ替えたあとの植物はどうするの?捨ててしまうなら譲ってほしい」という声をお客様からいただくこともありました。
そこで提案したのが役目を終えた植物を「バトン」としてお客様にお渡しし、自宅で楽しんでもらいながら廃棄を減らす取り組みである「フラワーバトン・プロジェクト」です。
楽しみながら“いのち”をつなぐ、植物のリレー。
2021年から始まったこのプロジェクトは徐々に認知度が高まり、参加してくださる方も次第に増えてきました。
Instagramでも「#フラワーバトンプロジェクト」のハッシュタグを付けてその後の様子を投稿してくださる方もいて、大切に育てていただいていることが伝わってきます。
そこで毎年3月にたくさんの春の花で館内を鮮やかに彩る玉川SCの春装飾の終了後にもフラワーバトンを実施すれば、より多くの人が環境問題について考えるきっかけを作れるのでは?と考え、「PASS THE FLOWER BATON」というフラワーチャリティーイベントを企画・運営しました。
この「PASS THE FLOWER BATON」イベントは、春装飾で人々を楽しませた花鉢や切花を500円〜3000円で販売し、その売上金を環境保全団体に寄付するというものです。
計4日間でたくさんの方にご来場いただき、約430点の花鉢と約240本の切花をバトンとして新たな場所へ繋ぐことができました。
これからも街と人と歩んでいくために。
今回のイベントは玉川SCが行うSDGsの取り組みをより多くの方に知っていただくきっかけになりました。
・ただ植物を購入するだけではなく、廃棄を減らすことに貢献できて寄付もできるので、楽しみながら環境保護活動に参加できるのが良い。
・ディスプレイに使われた植物のその後がずっと気になっていたので、このような企画はとても良いと思う。これからも継続してほしい。
・玉川SCの館内装飾をいつも楽しみにしている。購入した植物は館内の装飾をお手本にして大切に育てていきたい。
こういったお客様からの声をいただき、賛同してくださる方の存在を嬉しく思うのと同時に、人々の環境問題への関心の高まりを感じます。
「自分にもできることがある」ということに気づき、小さなことでも行動して継続していく。
フラワーバトン・プロジェクトが、誰かが行動を起こすきっかけになればと思っています。
《Information》
東京都世田谷区玉川3-17-1
TEL:03-3709-2222
HP:https://www.takashimaya.co.jp/tamagawa/sc/